メディクッキング開催報告-【第2回】治療の手引き「ガイドライン」てなあに? (患者さん向け乳がん診療ガイドラインから)

第203回 治療の手引き「ガイドライン」てなあに? (患者さん向け乳がん診療ガイドラインから)

女性ホルモン関連食材と乳癌予防 開催日:2016年2月6日(土)

栄養編

女性ホルモン関連食材と乳癌予防

女性ホルモン関連食材と乳癌予防
乳癌と食事の関係でよく指摘されるは、肥満や脂肪の摂取過多、そしてアルコール摂取についてです。そして適度な運動によって乳癌のリスクが減ることも指摘されています。
そこで、今回は、乳癌といわゆる抗ガン作用などが期待される食材として、エストロゲン様物質について3つあげました。
①植物由来のイソフラボン(豆腐など)
植物由来のイソフラボンが多く含まれる食品として、癌は間違えてそれを取り込み、思うように癌の増殖が出来ずに癌の増殖が抑えられるのではないかと考えられているそうです。 
②ザクロ果汁
エストロゲン様物質が含まれていると報告されていますが、かなりの量をとらないと効果は上がらないようです。主に、種の部分に多く含まれるといわれています。
③フェンネル(ういきょう)
腸の動きを促して下痢や便秘を調節したり、母乳の出を良くする、眼精疲労を軽減するなどの効果があるといわれています。さらにエストロゲン様作用があることが報告されています。

乳癌予防および治療につながる、普段の食事で気をつけたいこと。
1)脂肪摂取の制限 高脂肪の牛乳、チーズ、生クリーム、牛や豚などの動物性脂肪には、飽和脂肪酸が多く、またつい、お菓子やカルシウムの補給という大義名分で食べる量が増えてしまうため、なるべく低脂肪乳、ヨーグルト、魚や植物性の脂肪をとるか、一度に多量に食べないように気をつける。

2)アルコールは、たしなみ程度で。また濃度を薄めて少しずつ飲む方法や、コントレックスなどの硬水(出来れば炭酸入)をアルコール代わりに食事中に飲むことで、アルコールへの欲求が減る可能性もあるそうです。

3)減塩 塩分は少なく留めて、素材の味を楽しみましょう。
だしを素材からとる、旨味のあるグルタミン酸やアスパラギン酸の多い トマト、たまねぎ、ニンニク、グリーンピース、ブロッコリー、オートミール(えん麦)などを利用しましょう。

4)食べ過ぎへの配慮 食事時間が遅くなるとつい食べ過ぎます。海藻や野菜からなるべくよく噛んで食べてみましょう。

5)緑黄色野菜125g、淡色野菜275gを目安に野菜類の抗酸化作用を身体に取り込みましょう。

6)乳酸菌による腸内環境の良好化によって免疫系を活性化しお通じをよくしましょう。 
※乳酸菌(酸性の液体をつくる)、麹菌(でんぷんを糖化する)、酵母菌(アルコール発行する)

7)良質な乳酸菌の餌になるなどプロバイオティクスによる腸内環境の維持を支える食品等を指します。これをなるべくとりましょう。海藻やキノコなどの食物繊維の多い食品です。

8)油脂類は、オレイン酸の多く含まれる物の方が中性脂肪の処理を促進する事がわかっているので、オリーブ油やゴマ油等、またαリノレン酸をとる事で炎症性物質を増やさないためにしそ油や亜麻仁油、グリーンナッツオイルなども取り上げられています。

治療の手引き(ガイドライン)てなあに? 患者さん向け乳がん治療ガイドラインから

今回食事については、女性ホルモンと関連があるとされる食品についてとりあげました。治療方法は、癌のタイプや進行度、そして閉経前か後かなどの条件を検査してからの取り組みとなるでしょう。どんなときも体力を温存するためには、食事をすることは大切です。どんな食生活がより治療の効果を後押ししてくれるのかどうかは、なかなか証明することは出来ない分野です。とは言うものの、おいしい食事、楽しい食事のなかにさらに治療効果を後押ししてくれそうな調理法や食材について考えてみました。

和食

きのこの白和え

きのこの中には、多糖類が多くふくまれ、いわゆるネバネバのもとであり、粘膜を保護する作用が考えられます。そのなかでも、免疫力を強化するといわれるのは、βグルカンといわれるもので、舞茸などには多く含まれるとされます。そのほか、ビタミンB1をはじめとしたB群は、補酵素として身体の中での代謝を助けますが、キノコには、多く含まれます。ザクロには、植物性の女性ホルモン様物質が含まれるとされ更年期症状を和らげるといわれています。

鮭養老蒸し(銀あんかけ)

鮭のいわゆるサーモンピンクは、アスタキサンチンという色素です。もともと鮭は白身の魚ですが、アスタキサンチンを多く含むプランクトンをたべるために色がつきます。この色に抗酸化作用があり、細胞の酸化を予防するといわれています。また、あんかけ自体にとろみがあり、まただしの旨味のアミノ酸は、蛋白質よりも分子が小さいために体内に吸収しやすくなっています。菜の花やパプリカには、ビタミンAの働きの1/3となるカロチンやビタミンCが含まれており、これらは細胞の老化を防ぎます。調理法として身体に吸収しやすくかつ上手にでんぷんを含んだ野菜をとることにつがなります。百合根は、漢方ではイライラなどを緩和するとされています。

洋食

豆腐ハンバーグ鶏挽肉と野菜あんかけ

豆腐には、イソフラボンが含まれており、これは植物性の女性ホルモン様物質として注目されています。挽肉だけだとどうしても動物性の脂肪を多く食べてしまうので、鶏の挽肉と豆腐で旨味をとじこめました。今回は、あん仕立ての身体の暖まる食べやすいメニューとなっています。大葉を加えることで、味に深みが出ました。また、えのき茸の抗酸化作用も注目されています。

パリパリアップルパイ

アップルパイといえば、パイ皮にたくさんのバターが使われていますが、ここでは、脂肪の摂り過ぎを抑えてリンゴをおいしく召し上がっていただきたいということで、アップルパイの原型ともいえるお菓子です。リンゴは、剥いてそのままにしておくとすぐにまわりが酸素と反応して褐色に成増。この働きは、からだのなかでは、炎症などで増えた過酸化物質を酸化させて炎症を抑える役割があると考えられています。そのほか、量は少ないとはいえ、ペクチンが含まれており、このペクチンは、ある程度の量をとることで放射線から受けるダメージを軽減することも報告されています。